離乳食のお悩みナンバーワン!?「食べない」解消6つのヒント
離乳食のお悩みで多いのが、「食べない」というもの。
まめコミ相談室にも、「食べない」に関するお悩みが多く寄せられています。
離乳食の「食べない」問題を解消するには、どうしたらよいのでしょう。
離乳食の悩み『「食べない」解消6つのヒント』
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まずは、乳児身体発育曲線に沿っているかどうかを確認
お子さまが離乳食を食べない! そう感じたら、まずは身長と体重が「乳児身体発育曲線に沿っているかどうか」を確認しましょう。乳児身体発育曲線に沿うかたちで身長と体重が増加していれば、基本的に問題ないと考えてOK。もしも身長・体重が乳児身体発育曲線のラインに沿わないようなら、早めに医療機関に相談することをおすすめします。
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「急に食べなくなった」「好きだったのに吐き出すようになった」は、食材が食べにくいか食材に慣れたサインかも
機嫌よく食べていても、「2~3日前からまったく食べなくなった」「好きだったものをべーっと吐き出すようになった」ということがあります。
これは、赤ちゃんからの「食材がかたすぎて食べにくい」か「この食べ物はいっぱい食べたから慣れたよ」というサインかもしれません。食べにくそうなら、一段階戻してやわらかめにしてあげましょう。また、新しい食べ物、新しい食感のものに挑戦したいという気持ちを、食べないことで示している可能性があるので、ひとつのチャンスと捉えて、新しい食材に変えてみてもよいでしょう。赤ちゃんは気分にムラがあるため、機嫌がよくても食べないこともあります。その日は無理強いしないことです。 -
食わず嫌いはあって当然
新しい食材を試そうとすると、食わず嫌いに頭を悩ませることも少なくありません。小さな子どもには「新奇性恐怖」という、記憶されていないものを怖がる特徴があり、そのせいで食わず嫌いになることが多いといわれています。「おいしいよ」と誘ったり、1歳くらいになれば「どんな味がするかな、甘いよ」「噛むとどんな音がするかな、モグモグね」などの声がけをすると食べることもあります。食べた後には「お皿、ピッカピカだね!」と褒めると赤ちゃんもうれしくなるはずです。
なお、「赤ちゃんの頃の食わず嫌いが大きくなってからの好き嫌いに影響するのでは?」と心配になる方がいるかもしれませんが、好き嫌いが最も多くなるのは小学低学年ですから気長に付き合うことが大切です。食べものに見慣れて「食べることの楽しさを伝える」ことを優先させていきましょう。 -
おなかをしっかりすかせることも大切
基本的なことですが、おなかがすいていないと赤ちゃんは食事をしたいと思いません。食べないと思っていたのに、いっぱい外で遊んだ日はモリモリ食べるなんてことも。しっかり遊んで体を動かし、赤ちゃんが「たくさん食べたい!」と思える状況を、できる範囲で作っていけるとよいですね。
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食事中すぐに遊び出す……それも普通。心配しないで大丈夫!
食事中なのにすぐに飽きてしまう、泣く、叫ぶ、立ち上がる、抜け出す、遊ぶ……などもよくあること。赤ちゃんの集中力は数分しか持たないのが普通です。だからこそ、メリハリをつけましょう。テレビを消したり、「動き回って食べるのは危ないよ」「お口に食べ物が入っているときは座ろうね」といった声がけをしたりして、短い時間だけでも食事に集中できる状況を作ってみては。続けていくうちに少しずつ、食事に集中できる時間が長くなっていくはずです。手で食べ物に触れて遊ぶのは、悪いことばかりではありません。むしろ自分で食べたい意欲の始まりかもしれません。
気長に見守りましょう。 -
離乳食を食べなくなりそうだけど……授乳は好きなだけあげてよい?
「離乳食を始めると徐々に授乳量が減ってきますよ」と、よくいわれます。でも、なかにはあまり減らない子もいて、不安を感じるママやパパもいるでしょう。離乳食に興味を持って、ある程度食べるようなら基本的には赤ちゃんが欲しがるだけ母乳やミルクをあげて構いません。ただし、栄養不足が考えられる場合は、授乳量を減らして離乳食に移行しましょう。1歳前後は離乳食から栄養を摂れるようにし、不足する栄養素はフォローアップミルクも上手に活用しましょう。
参考資料
●「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」厚生労働省
●山本隆:「口腔の生理からどうしてを解く」デンタルダイヤモンド社,2007