ママも食のリズムを整えて十分な栄養を摂り体調を整えましょう

赤ちゃんは1歳の誕生日を間近に控え、体重は出生時の約3倍、身長は約1.5倍になり、「はいはい」もかなり速くなります。指で物をつかんだり、つまんだりといった動作も上手になります。

この時期になると、赤ちゃんに少しずつ社会性が芽生え、他者との関係を築けるようになります。同世代の子どもや大人とのコミュニケーションが上手になり、例えば「おいで」と言うと近づいてきたり、自分から「どうぞ」と相手とやり取りをしたりするようになります。さらに周囲の人の動きや、言葉を見聞きしているうちに、動作と言葉をつなげて考え、記憶する能力が身についていきます。

また、赤ちゃんは他の人と同じ物ごとに注目する「共同注意」を覚え、「共同注意」によって欲しいものを貰える、面白いものが見えるなどといったメリットを得られることを知っていきます。そして、その後は「指さし」をするようになります。

上下の乳歯が2本ずつ生えてくる頃です。おもちゃなどを歯形がつくほど強く噛んだり、歯ぎしりをしたりする赤ちゃんもいるでしょう。授乳時に乳頭を強く噛まれることもあります。

これは発達過程の自然な行動で、赤ちゃんは生えてきた歯を使っていろいろなものの感触を学習しているのです。一時的な行動なので過度に心配は要りません。赤ちゃんは噛んで痛みを感じると噛むことをやめて、噛む加減も覚えていくので歯が折れてしまうケースは少ないでしょう。ただし、周囲の大人は赤ちゃんが噛むものが安全なものか注意を払わなければいけません。

離乳食は手づかみ食べの時期です。食べ物をわざと落としたり投げたりするようになる子もいます。それは掴んだものが落ちることや、それによって周りのご家族が反応してくれることが楽しいからやっているとも考えられます。

テーブル周りが散らかって困ると思いますが、まだお行儀よく食べることは難しい時期なのであえて叱る必要はありません。ただ、ママやパパなど周りにいる人が注目するとそういった行動を始めることも多いので、目に余る時はあえて反応しないでいるとやめる子も多いです。手づかみできるメニューを減らしてみるのも良いでしょう。「遊び食べ」をし始めるのは満腹になっている時なので、遊び始めたら「ごちそうさま」と食器を片付けてもいいでしょう。

産後11か月を過ぎて、ママの体調もようやく妊娠前の状態が戻ってきます。赤ちゃんがまとまって眠ってくれるようになり、ママの睡眠不足も少しは解消されつつあるのではないでしょうか。その一方で、動く範囲が広がった赤ちゃんに気が抜けず、さらなる疲れが溜まる時期です。

育児に体力を使うこの時期のママは食のリズムを整えて十分な栄養を摂りましょう。タンパク質、鉄、ビタミンA、葉酸は特に多く摂りたい栄養素です。授乳の間隔も開いてそろそろ離乳完了が近づいてくる時期ですが、授乳期は普段より359kcal多くエネルギー量が必要だと言われています。お食事に気を使い、育児に忙しい時には、サプリメントも上手に使いながら、いろいろな栄養を摂るように心がけてくださいね。